iMac Retina 5K late2015には最大32GBのメモリが積める。
(これはAppleが発表している仕様であり、実際には64GB積めたよという報告がある。)
iMac Retina 5K late2015を購入する前にメモリを増設することは初めから決めていた。
なにせ現状でも16GBあり、それで足りなかったのだからこれは当然の流れだった。
ただ、32GBにするということは、既にメモリスロットに入っている8GBのメモリは、買っていきなり御蔵入りになるということだ。
そこが一番悩ましいところだった。
最初から入っている8GBを生かし、空いている2スロットに16GBを挿して24GBにするという選択もあった。
実際、調べた限りでは世間ではそうしている人が圧倒的に多いようだ。
というわけで、24GBにする場合、メモリの相性が気になるところだった。
24GBにするなら、定格動作するメモリのほうが安心
iMac Retina 5K late2015のメモリの仕様は、DDR3L-1866。(Appleのサイトでは、なぜか1867と書いてある)
最初から本体に挿してある2枚のメモリのCL値は13である。
CL-13は、DDR3L-1866における定格らしいので、これはAppleによるまっとうな選択と言える。
ただし、SkylakeのCPUのメモリ仕様は、本来DDR4-2133か、またはDDR3-1600が定格なので、iMac Retina 5K late2015のメモリがDDR3L-1866であることは、標準からは外れることになる。
ところが、本体の純正メモリと同じ仕様のDDR3L-1866 CL-13のメモリを探してみると選択肢がかなり限られることがわかった。あっても基本的に高い。
しかし、メモリを混在させるなら出来れば4枚のメモリのCL値は合わせておきたいところ。
CL値の異なるメモリを混在させると、一番遅いメモリに合わせるので、1866MHzではなく1600MHzで動作することもある。
これは、オーバークロックメモリと呼ばれる電圧を上げることで速度を出すタイプのメモリと混在した場合に出る現象のようだ。
上記のように動作クロックが落ちてしまう場合、純正のメモリを外して16GBにすると1866MHzで動く可能性がある。
ただし、オーバークロックメモリは電圧を上げることで速度を出すので、これを4枚挿すと電圧の高さが負荷となって不安定になることもある。
特に先ほども書いた通り、iMac Retina 5K late2015はDDR3-1600が定格のCPUを1866MHzで動かしているので、不安定になりやすいかも知れない。(このへんはかなり個人的な推測が入っている)
32GBにするなら、無理にCL-13に合わせる必要はない(と思う)
32GBにするということは、純正のメモリは使わないということだから、単純に同じメモリを4枚買えば良いことになる。
ただし、先ほど書いた通り、オーバークロックメモリによる電圧の問題は残る。
なので、メモリ選定で気にしないといけないのは、CL値よりも動作電圧ということになる。
ポイントは、PC3-1866なのか、PC3L-1866なのかということにある。
つまり「L」が付いているかどうかが問題になる。「L」というのは低電圧版を意味し、ここでは1.35Vになる。
ところが、メモリによっては1.35V/1.5Vなどと書いてあり、状況によって切り替えるとある。これが悩ましい。
このあたりを踏まえた上でメモリを選定していくのがいいだろう。
俺的お勧めメモリ
基本的に選択肢は限られるのだが、調べた中で見つけたお勧めメモリを紹介する。
iRam Technology iMac用メモリー PC3L-14900 (DDR3-1866MHz)
iRam PC3L-14900 (DDR3-1866MHz)
Mac界隈で有名なメモリメーカー。
iRam Technology自身、iMac(Late2015 27インチRetina 5K)用メモリと言っているぐらいなのでかなり安心して使えるだろう。
なお、この公式サイトを見る限り、この種類のメモリは全てCL-13となっているので、CL値も純正のものと合う。
ただし、高い。これだけがネック。安心料だと思える人はこのメモリにしておけばいいだろう。
SANMAX iMac用DDR3L-1866対応 8GBx2枚組 16GB
これも純正メモリと同じPC3L-1866でCL-3で動くメモリ。
iRamよりは若干安い。Mac用メモリとして名が知れたiRamとこれ、どちらにするか悩みどころだろう。
Kingston Technology HyperX 16GB DDR3L-1866
実はこれが今回購入したメモリ。この中では最も安い。
というか、おそらくこのクラスでギリギリ安心して買える最安値のメモリがこれではないかと思う。
なぜギリギリかというと、このメモリはCL-11なのだ。CL-11は純正のCL-13よりも若干高速に動作する。4枚挿しならCL-11でかつ1866で動作するのではないかと思ったのが購入理由だ。
また、純正と異なるCL値でありながら、公式サイトでiMac Retina 5K late2015対応を謳っている。問題は4枚挿しでも対応できるのかだけが懸念点だった。
残念ながら、海外を含めかなり情報を探したが、4枚挿しの情報は見当たらなかった。
ただし、純正とこのメモリを混在させての24GB構成で定格の1866MHzでの動作報告はかなり見つかったので24GBで考えている人もこのメモリは候補になるだろう。
上記2つに比べて価格が安いのがやはり嬉しい。しかもCL-11で動けば一石二鳥じゃないかということで、ダメ元で購入した。
結果は以下の通り。4枚とも1867MHzで動作しているのが見て取れる。
あと、メモリの動作電圧もiStat Menusで見る限り、1.35Vで動作しているようである。
iMac Retina 5K late2015の購入を検討している人の参考になれば。