子を持つ喜び

実際に妻が妊娠するまで、
すごく子供が欲しいと思ったことはなかった。

赤ちゃんがかわいいという、感情もほとんど持ったこともなかった。
要するに子供に興味は無かったのだ。

それが、妻が妊娠したとわかった途端、
不思議な感覚に襲われた。

自分の分身が、妻のお腹に、いる。

それだけで、とても不思議な気持ちになった。
生命の神秘を感じた。

妻は胎教を実践していて、
お腹にいる時から絵本を読み聞かせていた。

夜、絵本を読み始めると、
お腹の中の娘は元気良く動き出し、足でお腹を蹴った。

産まれる前から、我々親子はコミュニケーションを取り始めていた。

今は不妊治療をしている夫婦がとても多い。
同級生にも一人いた。

不妊治療はかなりお金がかかる。
なかなか結果が出ない友人は、ある日
「できんかったら、できんかったでオレはいいんやけどな」
と少しボヤくように言っていた。

その頃、すでに娘が産まれていたオレは、
「確かに金はかかるだろうけど、やれるところまで精一杯やったほうがいいで」と言った。

その頃、オレは
子供がいない人生なんて、人生で得られる喜びを半分を捨てたようなものだと思っていたが、
さすがにそれは言えなかった。

子供のいない人生を否定するつもりはないが、
それでも、持つチャンスがあるなら持つことをお勧めしたい。

ちなみに不妊治療していた同級生はその後、
ぶじ子供ができて、今は子供にベタ惚れだ。