引越屋のバイトが人生の岐路だった(のかも知れない)

引越まで1ヶ月を切り、少しずつ荷造りをし始めている。

オレは大学時代、
ずっと引越屋のアルバイトをしていた。

もちろん大学を卒業してから
だいぶ経つので、
力は衰えている。
ほとんど運動してないし。

しかし、段取りや荷造りの方法は覚えている。
体に染み付いていると言っていい。
今でも引越屋がやるひもの結び方を自然とできる。

社会人になってから、
4年以上同じ場所にいたということがないので、
ある意味同じ職場にいた最長記録は、
大学時代の引越屋ということになる。

引越屋はきついバイトだ。
特に最初の1週間が地獄だ。
力がない上に持ち方も下手なのでよけいにきつい。
1日で辞める人間も結構いる。

最初は1ヶ月だけの予定だったが、
時給が当時としてはかなり良くて時間1300円だった。
それが4年も続いた一番の理由だろう。

あとは、
そこで働いている人間が面白かった。

暴走族とか、いわゆる元不良が多かった。
それまでのオレの人生にはほとんどいないタイプだ。
でも、彼らの欲望や感情に正直なところがいっそ清々しかった。

自分もそれに染まろうとは思わなかったが、
休みにどこかに遊びに行くには面白い人間が多かった。
ムチャぶりはあるが、妙ないじめはない。

オレにとって最大の発見は、
中学で先生を殴って中学すら出ていない人間の中にも、
頭の良い人間はいるっていうことだ。

たまにバイトに入ってくる東大生なんかよりも、
頭のキレる人間がいたりする。
勉強はやってないからもちろんできないけどね。

ある意味、そういった人間との出会いが、
オレを大企業に就職することをためらわせた最大の原因だったんじゃないかと思う。

結局就職活動はしなかった。
それが、良かったのかどうかはわからない。

でも過去は変えられない。
その選択をしたことで失ったものもあるだろうし、得たものもあるだろう。

でも、
今の状態にオレは幸せを感じることができているし、
自分の将来に関しても結構楽観視している。

今までだって
多少つまづきながらもうまくやってこれたのだから、
これからも
多少つまづきながらもうまくやっていけるだろう。